粉砂糖の日

どこにでもいるような女

久しぶりのケーキ屋さんのこと

学生の頃よく行ってたケーキ屋さん。

 

最後に行ったのは卒業式の袴の撮影をした時だった。袴でプリンを食べた思い出がある。

 

だけどまだ近くに引っ越してきたので久しぶりに訪れた。

 

久しぶりの大好きな場所は少しリニューアルしていた。

 

イートインスペースは半分雑貨コーナーになっていて(そこにある雑貨はとてもかわいいのだけど)少し寂しくなった。

 

このお店はパティシエさんは男性だけど、その人の奥さんと娘さんらしき女性が接客をしてくれる。

 

「ネイルかわいいですね」

 

と娘さんは私の爪を褒めてくださった。

私は彼女のことをよく覚えているけど、彼女は多分わたしのことなんて覚えてないと思う。それでも久しぶりに来たお店で自分のオシャレを褒めてもらえたことがこの上なく嬉しかった。

 

ほんとはお金もあまりないのでケーキだけ食べるつもりだったのに、マカロンとアイスコーヒーも頼んでしまった。

 

机のレイアウトも変わっていて、外が見えるようにしてある席はとても気に入った。

レースのカーテン、ビンテージの陶器の花瓶、小さな瓶に生けてあるお花。

 

すべてが愛しく思えた。

 

ケーキはタルトタタンを頼んだ。

少しビターな大人の味、幸福感で満たされた。

 

また行きたい。誰にもおしえない私だけの場所。

 

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