粉砂糖の日

どこにでもいるような女

デジタルドッグ

私は寝る時にテレビをつける。

少しだけ安心するのだ。

テレビは収録された像に過ぎず、そこに実態があるわけではない。私の日々の不安なぞ何も知らないテレビ越しの人たちは、話し、演じ、テレビの光として生きている。

その、私とは無関係なのがとてもいい。

遠くで誰かが誰かに見せるために撮った映像は、私の不安を打ち消してくれる効果がある。ちなみに、経験上テレビを消して寝ると悪夢をみる確率が上がる。

あんまり大きくしすぎるとかえって聞いてしまって寝れないので、いつも音量を「4」くらいにして、布団に入る。

しかし、最近テレビを流していると恐怖感に襲われたり、トラウマがフラッシュバックすることがあった。戦争では日に日に死者が増え、某芸能事務所はめちゃくちゃになり、歌舞伎町の殺人未遂事件は3年くらい前似た事件があったときに実際の映像を電車で見て貧血で倒れたのを思い出してしまう。バラエティ番組の大きな笑い声も気分が落ちてる時にみると頭をつんざく奇声にしか聞こえない。

みたいなことが多くなってしまって、でもつけてる。なんならテレビつけながら、ラジオ聴いて雑誌を読みながらスマホのTLを追っている。

中学生からインターネット漬けだった成果としか言えない。ありがとう初音ミク

情報社会の絶対的犬なので、やめたくてもやめられんところがあるけれど、いつか全てに疲れた日が来た時わたしはどうなるんだろうと時々思う。

その時は土でも耕して自然とともに生きます。